2009年8月21日金曜日

BSジャパン: 地主様がお儲けになる有料老人ホームビジネス

この業界の実情がよくリポートしてあって、参考になった:
高齢者の住まいが足りない 地域がスクラム 新しい仕組みの高齢者住宅を追って。 - Yahoo!テレビ.Gガイド [テレビ番組表]:"高齢化の進展で介護を必要とする人たちの受け皿づくりが急務となる中、岡山市の企業が運営する有料老人ホームが注目されている。

新しい枠組みで運営される有料老人ホームは土地を提供する「地主」と医療・介護サービスを提供する「病院」、そして施設の管理運営を手がける「企業」が三位一体となって取り組むことで実現するビジネスモデルだ。番組では有料老人ホームの提携に踏み切った地主や病院関係者の声はもちろん、不動産投資としてのメリットなどに関する税理士のインタビューなどを交えながら、新しい土地活用や老人ホーム経営などについて考えます。"

関係者(医療関係者、建設関係者など)がそろって「地主」のことを「地主様」と呼んでいたことが印象的だった。このビジネスでは、地主が「オーナー」となるのが一般的であるようだ。そりゃ、使い道のないような危険な崖地でも何でもかんでも有料老人ホームにするわけじゃ(最近、崖崩れで埋まってしまう有料老人ホームの事故が相次いでいる)。「地主様」の相続税対策にも有利だという。

「有料老人ホーム」ビジネスは、ぼったくりビジネスだと思う。死ぬまでいさせて貰うだけで数千万円のお金を払わないといけない。「地主様」(オーナー)としては入居者が早く死んでくれれば丸儲け。貰ったお金は返さない。長く生きれば損するので早く死んでくれる方がいい。ビジネスモデル自体に、サービスを悪くすることに対する経済的インセンティブが存在するわけであり、こういうシステムでは入居者の福祉が保証されるわけはない。

フィリピンやインドネシアの介護士の入国を自由化しさえすれば、すべての老人が安い費用で「在宅介護」を受けることが出来るのに、これが(外国人介護士の入国が)阻止されている背景には、こういう事情(「地主様」の反対)がある。

これに限らずニッポンの公共事業とかは、そのほとんどが「地主様」を儲けさせることだけを目的として企画・立案されている。これが日本の国土と経済を著しく歪めている。

4 件のコメント:

Unknown さんのコメント...

番組に登場した「地主様」(つまりお百姓さん)のうちの一人は女性(おばさん)だったが、ダイヤのネックレスなんかして、派手そうな感じ。そんな恰好をするより、少しでもニッポンの食料自給率を上げるために自分の田畑を耕して欲しいんだけどな〜。

Jun さんのコメント...

そういう有料老人ホームに入居する人の中には元々は都市部で働いてた人も居るんでしょうかね。


「財政学からみた日本経済」(土居丈朗)という本の中に1955年~98年の都道府県別一人あたりの補助金受け取り額の一覧表が出ています(90年を基準として物価・金利変動調整済み)。「勝ち組」は年平均+39.5万の島根、「負け組」はいうまでもなく東京の-71.8万。バブル崩壊を理由に地方にバラマキまくった90年~98年だけで見ると、なんと東京は-106万。多分今はもっとひどくなってるんでしょうけど。この本もデータで嫌というほど論理的にどれくらいぼったくられているかを説明しているので、ある意味気分が悪くなります。

働いてる間に数千万持ってかれて、老後も残った資産やら年金を持ってかれる人生とは・・・。

Unknown さんのコメント...

東京都民は年間106万円もイナカにボッたくられているんですか! ショック。

僻地とも言える地方の「有料老人ホーム」とやらに入居する東京都民は結構多いらしいですよ。なんせ東京には施設の絶対数が少ないから、他に選択肢はないみたいなのです。おいらのところにもダイレクトメールが送られてきますが、一時金「一億以上」ってのが多い。ニッポンでは安上がりに死ぬことも出来ない。もちろんそんなメールはゴミ箱へ、アホライシイ。

イナカモンの岸信介が作った「40年体制」のニッポンにおいては、都市住民は生まれてから死ぬまでヒャクショウに搾取されることになっているのです。でも、都市住民は「無頼」の「無産階級」だから、搾取して当たり前だとのことです(ある農村住民から寄せられたコメント)。

匿名 さんのコメント...

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